2026年1月1日
全国地方銀行協会
会長 片岡 達也
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年頭所感
年頭所感
謹んで新春のお慶びを申しあげますとともに、旧年中に賜りましたご支援、ご厚誼に心から御礼申しあげます。
昨年は、青森県東方沖を震源とする震度6強の地震が発生したほか、台風や線状降水帯による豪雨、大規模な林野火災など、全国各地で自然災害による甚大な被害が発生しました。被害にあわれた皆様に心よりお見舞いを申しあげます。私ども地方銀行は、一日も早い復旧・復興に向けた支援に取り組んでまいります。
昨年を振り返りますと、わが国の経済は、雇用・所得環境の改善や、インバウンドの好調により個人消費が底堅く推移し、緩やかな回復基調を辿りました。
また、大阪・関西万博が開催され、国内外から多くの来訪者を迎え、地域経済に明るい話題をもたらしました。
しかしながら、各国の通商政策等の影響による海外経済の下振れリスクなど、先行きには不透明感があります。地域の中小企業等は、人口減少・少子高齢化や東京一極集中に伴う人手不足に加え、資源価格の上昇や物価高、米国関税措置による影響など、依然として多くの課題に直面しています。
私ども地方銀行には、地域経済を支える重要な役割が求められています。地域のお客さまへの資金繰り支援に万全を期すとともに、様々な課題に伴走支援を行うことで、経営課題の解決に貢献してまいります。加えて、行政とも連携しながら、地域社会全体の持続的発展を後押しするための施策にも取り組んでまいります。
今年度、全国地方銀行協会は、「地方銀行の健全な発展を通じて金融経済の伸長に寄与し、もって公共の利益を増進する」という目的のもと、「会員銀行による地域経済への貢献」、「会員銀行の持続的成長と企業価値向上」の支援に積極的に取り組むとともに、「協会事業の高度化・効率化」を進めてまいりました。本年も、これらの取り組みを着実に進めます。
「会員銀行による地域経済への貢献」については、地方銀行は、地域の法人のお取引先が直面する課題に応じ、販路開拓、DⅩへの対応、事業承継等の課題への対応支援に取り組むほか、地域産業のイノベーション創出を後押しするためのスタートアップ企業への支援にも取り組んでいます。個人のお客さまに対しては、お客さま本位の業務運営を基盤とした資産形成支援や、金融リテラシー向上を目的とした金融経済教育の推進にも努めています。
協会としては、情報提供や好事例の共有により会員各行の取り組みをサポートしており、本年もこうした取り組みを継続してまいります。
昨年11月に閣議決定された「『強い経済』を実現する総合経済対策」では、地域の基幹産業の活性化や地方発のビジネスの創出等が打ち出されたほか、年末には、地域企業の経営改善、事業再生、事業承継の支援等、地域課題解決に資する「地域金融力強化プラン」が策定されました。地方銀行には、「地域金融力(=地域経済に貢献する力)」の発揮が期待されていると認識しており、地域経済の担い手として、しっかりと取り組んでまいります。
「会員銀行の持続的成長と企業価値向上」については、地方銀行は、自らの価値向上のため、人的資本経営の推進やコーポレートガバナンス改革の深化等、持続可能な経営体制の構築に資する取り組みを進めております。また、リスク管理・コンプライアンス管理態勢の高度化にも取り組んでいます。
協会としては、情報提供や取組事例の共有、各課題に取り組む人材育成のための研修の提供等により会員各行が取り組みをより一層深化できるよう支援しています。特に昨年からは、会員銀行におけるリスク管理に向けた取り組みを支援するため、サイバーセキュリティ対策関連サービスの共同利用の検討も行っています。今後もこうした取り組みを通じ、会員銀行の企業価値向上や業界全体の信頼性向上に貢献してまいります。
最後に、「協会事業の高度化・効率化」についてです。当協会は、2021年に策定した「協会運営の中期ビジョン」に基づき、協会自身の業務の効率化と高度化を推進しています。
昨年11月には、当協会の共同事業として検討を進めてきた、ライフイベントに伴う諸手続きのワンストップ化・オンライン化を実現するプラットフォームサービス「ペンリィ」がスタートしました(株式会社生活基盤プラットフォームが運営)。引き続き、地方銀行業界の魅力を伝える情報発信力の強化や会員銀行への提供サービスの充実、業務の更なる合理化・効率化に取り組んでまいります。
年頭にあたり、内外ともにこの一年が平和で幸せな年となり、皆さまがますますご発展されますことを心から祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。
以 上